絶え間なく降る雨の菖蒲園をあとにして
東に向かって歩き出す。
1kmほど先に、ちょっと珍しい公園がある。もちろん訪れるのは初めてだ。
住宅街のうねうねした道を、グーグルマップを頼りに歩く。
傘が車道にはみ出しそうになり、雨の散策は気をつかう。
水子貝塚公園は縄文時代の貝塚あとを公園として整備したものらしい。
資料館などもあるのだが、訪れた日はあいにくの休館日。
さらに、本気の本降りで、公園内からは人の気配を感じない。
と思ったら、愛犬のお散歩中の方をお見かけする。
雨にけぶり、周囲が白くみえるほどの雨の中の散歩。大変そうだ。
いや、もしかしたら楽しんでいるのかもしれない。私がそうであるように。
縄文の森を復元したという木々に囲まれた緑の大地は
まるでイギリスの公園のような趣がある。
(イギリスに行ったことないので、想像だけれども)
貝塚のあとには、白い陶片が埋め込まれている。
ところどころに、竪穴式住居を復元したものが建っている。
住居の屋根は葦だろうか、雨粒が下方向にすべるように流れ落ち
雫になって落ちていく。
お天気に恵まれた日の見学がよいには決まっているが、
こうして誰もいない、明るい雨空の6月に訪れるのも
普段とは違った雰囲気を楽しめる気がする。
しかし、カメラをぬらさないように撮影していたので
すっかりずぶぬれになってしまった。
貝塚公園をあとにして、さらにスーパー銭湯を目指して
私の散策は続くのだった。